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  • Last Online: Apr 20, 2025
  • Gender: Female
  • Location:
  • Contribution Points: 0 LV0
  • Roles:
  • Join Date: April 20, 2025
Completed
Honno Switch
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by loo0
Apr 20, 2025
10 of 10 episodes seen
Completed 0
Overall 7.5
Story 7.0
Acting/Cast 8.0
Music 6.0
Rewatch Value 9.5
This review may contain spoilers

日本らしさを詰め込んだ愛らしいカップル

日本の作品には珍しく、結ばれたカップルが結婚を意識して入籍できるかまでを描いた、エピソードそのものはありふれた普通のストーリーです。
この作品のテーマは「相手に気を遣わず本音を話すことが、相手が身近な存在になっていくほど難しい」です。この主人公たちは隣り家同士に生まれ育った幼なじみですが、一度幼なじみとしての関係性を作り上げてしまったので、関係性を崩して恋人同士のようになるのに苦労します。可愛らしいカップルですが、優しい性格で相手に気を気遣う性格の2人なので、遠慮をして相手を不安にさせるような本音を話すことができなかったり、小さなことで心に波が起きてしまいます。

そんな2人を見守り成長を促すのが、女性の元彼と父親です。男性にとって壁になる存在ですが、最も女性のことを知ってる同性(元彼と父親)が助言をする、というエピソードは、日本人には「ドラえもん」「タッチ」「めぞん一刻」など作品でみられ、懐かしさを覚えます。

また、女性と男性で、相手を恋愛対象(結婚相手)として意識した時期が違うために、小さなすれ違いがだんだんと大きくなっていき、同じ環境・同じ職種でいるにもかかわらず成長のスピードが違うのもこの作品のミソになっています。
日本では4月に学校の学年が切り替わります。2人は同じ学年ですが、女性の主人公は4月12日生まれ、男性の主人公は3月31日生まれ、幼馴染みですがおなじ年齢でいるのは1ヶ月ほどしかありません。生まれた頃から一緒だった2人にとって11ヶ月の成長の差は大きく、とくに女性より身体が小さかった男性の方は「おなじ、いっしょ」になりたいという意識が幼少期から形成されていて、より女性の近くにいられる存在になることを人生の目的にしていました。
男性が女性より差がある劣等感不安感により優しく、また嫉妬深い性格に成長してしまったというのは、「ベルサイユのばら」のアンドレを思い浮かべます。

とてもありふれたストーリーの作品ながら、細かく見ていくと、日本人ならではの繊細さがあふれた作品です。
ティーンズラブ作品原作でありながら、性行為をドラマ演出として封印し、主人公の2人を演じる俳優が共鳴しながら原作者が描きたかった温かいストーリーを「ひじこよ」の温かさで伝えました。
原作者の「KUJIRA」先生はXにドラマの感想のイラストを掲載しているので、ドラマをとおしてよりこの原作漫画が細かな人間観察から生まれた作品だと感じられると思います。

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